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南阿蘇の休暇村から国道218号線を走り宮崎県高千穂町に入る。高千穂渓谷に架かるアーチ橋、平成15年完成の高さ115米”神都高千穂大橋”を渡ると左側に”道の駅高千穂”、そこを過ぎ高千穂町内に入り、高千穂神社、国民宿舎の前を通過したあたりからは曲がりくねった坂道で、数百米ゆくと高千穂峡駐車場に至る。 駐車場には十数台乗用車が停まっていたが、あの坂道は自家用車が通るのが精一杯、バスツアーの観光客はきっと徒歩でこの渓谷に下りるのだろう。 高千穂峡の渓谷は思っていたよりもスケールが小さかった。そこの駐車場で「ボートはいかか」と声をかけられたが、大して広くもない渓谷、こんなところでの思いで辞退。 この渓谷、上流に架かる神都高千穂大橋、なかに大橋その下流に神橋と三つの橋が架かっている。それを見上げながら谷添いの小道を歩いたが聞こえるは風の音だけ、流れは淀み音もない、ただただ渓谷と緑の樹々を眺め楽しむのみ、静寂そのものである。小道への曲がり角に小さい庭があり谷の冷水をひいた小池があってそこに大小さまざまな鯉が百尾ほど群をなし泳いでいた。 古事記・日本書紀に「天孫瓊瓊杵尊が高千穂に天降りされた」とあるが、それが日向風土記によればどうやらこの地だというが、なんとなくそれがわかる気もする。 惜しむらくはそこここに俗性ただようこと、自然そのままの深い谷あいでボート浮かべ楽しむ人に罪はないが、古代の息吹をもとめ訪れる人にとっては、せっかくの渓谷にボートでは「観てからに野暮っぽい」 同じ”天孫瓊瓊杵尊の天降り”をうたう鹿児島県霧島山(高千穂の峰)の明るい雰囲気に比しここ宮崎県高千穂峡はやや陰陰たる感ぬぐえぬが、それは深山渓谷にある故か。 「さて、天孫は高山に降ったのか、あるいはここ深谷に降ったのか」と小道に佇んで、しばし思案。 渓谷の流水清きこと、樹木の緑濃きこと、まことに快よいところ。(2006.9.19 entry) ・・・渓紅葉待たるる小道歩みけり・・・ |
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